IKIJIの流儀66-沈丁花と和紙

 春は様々な花が次々と咲き誇りますね、水仙から菜の花や梅、そして桜や桃と本当に爛漫です。今年の桜も綺麗でしたね。ただ香りでいうと、春の代表は沈丁花です。夏の梔子(くちなし)、秋の金木犀と並び日本の三大香木です。あの甘い香りは何とも言えない春の訪れを感じます。特に中が白で外側がピンクの花びらはまるで手毬の様で可愛いです。

 

 実はこの沈丁花の仲間が、和紙の原料になるミツマタやガンピ等です。もう一つの原料のコウゾは桑の一種で、明治以降はこのミツマタとガンピが主たる原料となっています。同じ紙でも洋紙の原料パルプは木の中の幹を使用し、和紙は木の皮(雁皮)を使用しており、強度はまるで違います。

 

 和紙の原料の繊維は細く、長く、強靭で、光沢があり、薄くて強いのが特徴です。私たちが普段使っているお札も同じ和紙の原料です。つまりIKIJIが使っている和紙のポロシャツやTシャツは、もとはと言えばお札と同じ原料を使用しているのです。綿素材のタッチと違い乾いているが強いだけでなく、頼もしく誇らしいのはその所以なのでしょう。

 

 今シーズンはこの和紙のポロシャツとTシャツに、新色の「藍色」が加わりました。春の美しい花を愛でるには、花を引き立てる様に一歩引きさがり、控えめな色の和紙のポロシャツやTシャツが謙虚で好感が持てると思います。そして暑い夏には、涼しい顔で颯爽と着るのが粋な着こなしです。これからの季節は和紙で過ごしましょう。

 

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