IKIJIの流儀36-中心は暮らし

 今年も残すところあと僅かになってしまいました。思い起こすと今年もいろいろな出来事がありましたね。江戸時代には大晦日までに半年分のツケを支払うので、休み返上の大忙しの日々ですが、この時期ならではの楽しみが、江戸っ子の好きな芝居「忠臣蔵」を観ることでした。実際には史実とは異なる部分もあり、受けを狙った脚色がかなり多く、雪がちらつく夜に主君の仇討ちを決行するという、庶民が喜ぶ物語になったようです。

 

 この討たれる吉良上野介は一般的には悪役的に扱われておりますが、地元両国ではけっして悪いお殿様ではなかったようです。実はIKIJIのお店は吉良邸と通り一つ隔てた処にあり、お店の脇の道は義士たちが討ち入りに行く際に、通った道といわれています。IKIJIのお店の脇を通ったのは、1214日の夜。勿論、当時IKIJIのお店は無かったですが。

 

 この「忠臣蔵」が長年庶民に好まれているのは、主君の仇討ちという題材が大きいですが、この「忠臣蔵」という演目の名前が絶妙なのではないでしょうか。特に「忠」という字に江戸っ子たちは痺れたのでは?主君に忠僕や忠義という意味よりも、心の中の忠誠や忠信といった心の中に偽りがない、まことやまごころといった意味が庶民のこころを動かしたのでしょう。

 

 IKIJIは常に、もの作りのこころの中心は衣服を通して、人にやさしい、肌にやさしい、社会にやさしい、環境にやさしい、未来にやさしい、そんなまごころ、まことを商品を通して伝えられたらと願っております。意味の伝えにくい横文字の頭文字の標語よりも、IKIJIのモットーは常に「中心は暮らし」です。今後もぶれる事無く精進してまいります。今年も皆様にご愛顧頂き、まことに感謝しております。来年も何卒よろしくお願いいたします。皆様も良いお年をお迎え下さい。ありがとうございました。

コメントを書く - Leave a comment

全てのコメントは公開前に承認が必要です - All comments are moderated before being published