IKIJIの流儀54-霜降り

 私事で恐縮ですが、私の好物に小倉あんに桜の塩漬けが乗った、桜あんぱんがあります。和と洋の二つの異なる食文化の融合であり、塩味と甘味というこれも異なる食感がマリアージュする、何とも言えない素晴らしい組み合わせです。一つでも独立した良質なものと異なる良質のものとの掛け合わせで、異次元の素晴らしいものが誕生します。

 小倉と言えば読み方は違いますが、江戸時代から伝わる日本の丈夫な綿織物に、小倉織(こくらおり)があります。その代表的なものが、いまだに地元北九州の名門小倉高校の黒の冬服と白の夏服の間に着る、合いの制服に使われている灰色と白の糸で織られた「霜降り小倉」です。遠目にグレーに見えますが灰色と白色がモザイク状に美しく織られております。

 霜降りは、元々霜が降り表面が斑点の様に見える事から呼ばれるようになりました。その後、和牛の肉の品評に脂身と赤身の部分が細かくサシが入っている状態が、一番良質となり霜降りと呼ばれるようになりました。つまり異なる二つが均等に加わる事で、良質となるのでしょう。

 1024日は二十四節気の「霜降」で秋の最後です。秋から冬の支度をしなければなりませんね。IKIJIではこの時期のお薦めとして、ポロ襟を付けたアウターのカーディガンで、尚且つウールを表に綿を裏に交編したニットがあります。ウール100%の良さと綿100%の良さを兼ね備えた逸品で、生成り色と霜降りグレーの2色展開です。寒い冬の夜は良質の霜降り肉でのすき焼きもいいですね。

 

ウールコットンワークジャケット

 

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