IKIJIの流儀40-美しい形を作る成型

　人類が、この地球上で他の如何なる生物も成しえなかった高度な文明社会を築き上げたのは、様々な要因が考えられますが、その一つが生活に必要なモノを形にする事が出来るようになった事です。

　モノを作るには素材が必要で、それを成型することで用を成すものが完成する訳ですが、そこには不必要な素材の屑やゴミが生じます。今はそれが産業廃棄物とも呼ばれておりますが、如何にこの産業廃棄物を少なく、そして無駄を極力省く事が地球の環境保全にとって急務とされており、私たちの課題でもあります。

 　カットソーや布帛は反物に、パターン（型紙）を乗せ裁断して立体的に縫製するのが一般的ですが、この利点は体に沿った立体的な衣類が出来上がる事です。一方で、欠点はカットオフされた材料が廃棄物になる事です。セーターは一枚一枚パーツ毎に編まれ縫い合わされるので、材料のロスが殆どありませんが、平面的な形しか出来ないのが、欠点です。

 　IKIJI は試行錯誤の結果この両方の利点を生かした、立体的で尚且つ廃棄物の少ない「成型ニット」の商品を開発いたしました。世界でIKIJIにしかない商品です。今シーズンは、リネンシルクの涼しげな素材の二色展開でカーディガンとポロシャツを作りました。勿論単品でもアンサンブルで着るのも可能です。環境に優しい、肌に優しい、着心地が良いIKIJI の成型ニットは、本当に美しい逸品です。ぜひともお手に取って見てくださいませ。