IKIJIの流儀5 - 麻は、清く、正しく、美しく

五月の爽やかに晴れ渡った両国の空には、小気味よい太鼓の音が鳴り響きます。そうです、大相撲の五月場所が、ここ両国の国技館で催されます。「明日から相撲が始まりますよ!」と太鼓を肩で担いで町に触れまわる「触れ太鼓」から両国の町は賑わいを増します。この触れ太鼓は清め太鼓とも言われ、この叩かれる太鼓の音で土俵も清めてくれるのでもあります。


そして当日の朝に叩かれる太鼓が、「寄せ太鼓」で本場所中は毎朝叩かれます。これはお客様のお誘いの太鼓で「一番太鼓(いとばんだいこ)」と呼ばれ、そして相撲の取り組みが全て終えると、TV中継でも弓取り式の後に流れる皆様よくご存じの「跳ね太鼓」で、これは櫓の上で叩かれるものです。実はこの櫓のてっぺんに白い麻の布が棒の先に付けられております。これは出し幣(だしべ)と呼ばれ、天に場所中の晴天を願うものなのです。


白い麻といえば、相撲の最上位の横綱の象徴であるあの美しい白い綱は、晒した麻で出来ております。麻は丈夫で肌に優しいだけでなく、古来から清める儀式にも使われており、古代エジプトのミイラをグルグル巻きにしていたあの包帯は、実は麻だったのです。この麻には他の繊維と違い天然の抗菌作用があることが立証されております。西洋でもベッドのシーツ等に使われているのはその理由からです。


この蒸し暑い日本の夏に一番ふさわしいのは、肌に優しく吸湿性が高く乾きも早い麻のシャツです。IKIJIでは、軽快なバンドカラーの麻のシャツをご用意しております。現代ではポピュラーな綿素材も、日本で一般的に使われるようになったのは江戸中期からでした、それまでは一般町民は一年中麻の素材で過ごしておりました。それだけ麻は馴染のある素材だったのです。そうそうご贔屓の関取の応援に国技館に向かうには、やっぱり麻のシャツが一番ですね。